サッカー観戦で初めて購入するならどんなカメラがいい?

サッカー観戦をしていると、誰しも一度は「カメラを買ってみるのもありかもしれないな」と思うことがあるかもしれません。このSNS時代において魅力的な写真がバッタバッタと投稿されている中で、そんな願望がぼんやりとでも浮かんできた人も少なくないと思います。

しかし、『サッカー観戦 カメラ』などと検索をすると、最低でも10万円以上するカメラが続々とおすすめされてきて、「そこまで本気な訳でもないからやめておこう・・・」と諦めることも、サッカー観戦を趣味にしている人にとってあるあるだと思います。

そこで、今回は「サッカー観戦で初めてカメラを購入するなら どんなものがいいか」について、私見を強めに紹介させていただこうと思います。そして、今回のテーマは「10万円以内ぐらいの予算ならどんなカメラが選択肢に入ってくるか」という点をベースに、個人的な見解がかなり強めに出ている記事になるので、あくまでも参考程度にご覧いただければと思います。

そもそもカメラについて

まずはカメラのもっとも大前提の部分から紹介させていただきます。

カメラには「ボディ」と「レンズ」というものがあります。その2つを組み合わせて初めて写真を撮影することができるんですね。

まず簡単に「ボディ」から紹介をしておくと、その名の通りカメラの本体です。その中にも、ニコン・キャノンといったメーカーの違いもあれば、ニコンの中にもシリーズの違いがあったり、さらには中に搭載されているセンサーの大きさに差があったりと、多岐に渡る種類があります。

例えば私の持っているボディはNikonのD750

そして、このボティだけがあっても写真を撮影することはできません。前述したように、ボディにレンズを装着することで初めて写真が撮影できるのです。

なので、カメラを購入するということは、「ボディ」と「レンズ」を両方取り揃える必要があるのが基本的な考え方です。

また、「レンズ」もサッカー観戦をしている人ならある程度イメージできる、アレです。ピッチの脇にバズーカのような超巨大なものを抱えているプロを見かけたりしますが、アレです、

ただ、レンズと一概に言っても、大きなものもあれば、小さいものもあり、さらに物凄くボケる写真が撮れるものや物凄く遠くまで撮影できるものなど、こちらも種類は様々です。

一例として単焦点レンズ

先にも述べたように、ボディにレンズを装着することで初めて写真撮影ができるので、ボディが1つあって、レンズが複数ある場合、そのレンズを取り替えることで近くを撮ったり、遠くを撮ったりと使い分けができるようになるのです。

そのため、カメラのレンズというのは用途や自分の撮影したものに応じて、いくらあっても良いというものなんですね。

ちなみに、「レンズ沼」という言葉が有名ですが、それは状況に応じて色々なレンズが欲しくなって、「遠くも撮りたい」「近くも撮りたい」「もっとボカした写真が撮りたい・・・」といった具合に、撮りたいシチュエーションが増えてきた結果、色々なレンズに手を出して抜けられなくなる人間の欲望の闇が関わっている訳ですね。

長々と言いましたが、この項では『カメラは「ボディ」と「レンズ」を用意する必要がある』という部分だけ覚えておいて貰えるといいかなと思います。

撮りたいものは?

さて、ここで序章から抜けたタイミングの最初に考えるべきだと思うことが、『何を撮りたいか』です。
最初にこれだけは決めておきましょう。

そこで、パッと思い浮かんだものが、「スタグル等の手元を撮影できる写真」や「スタジアムなどの風景を撮影した写真」や「コンコースにいるマスコットの写真」であった場合には、色々な意見があることは承知の上で、まずスマホで撮影する腕を磨きましょう。

いまのスマホのカメラは本当に優秀なので、かなり古い機種を使っている場合はスマートフォンを最新機種に変えてしまって、そこから撮影をする位置や、被写体の背景などを工夫して良い写真を撮ろうとするのが、最も手っ取り早いかなと思います。あとは、インターネットなどで見かけた「いいな!」と思える写真を撮っている人の真似をしてみるといいと思います。

そして、「ピッチにいる選手を撮影したい」というのが浮かんだ人に向けて、いよいよこの記事の本題に入っていきます。

予算は?

「近い場所を撮るならスマートフォンでいいでしょ」という足切りをしてしまっているので、あとはピッチを撮影したいなと思っている人に絞られているはずです。

初っ端からストレートですが、まずは予算を考えましょう。もっと具体的に言うと「カメラのために最高でお金を出せるか」を考えるといいと思います。

予算が3万円より下の場合

おすすめなのがコンパクトデジタルカメラ、略して「コンデジ」です。

なぜコンデジをおすすめするのかというと、先ほど紹介したボディとレンズを揃えなくても写真が撮れてしまうからです。本体にボディとレンズが内蔵してあるので、わざわざ2つを買い揃えなくても大丈夫なんです。

コンデジと言われてもいまいちイメージが付きにくいかと思うのですが、例えば以下のようなものがあります。

価格ドットコムより引用

中古価格で3万円を切っています。非常にリーズナブルですね。

こういった高倍率ズームを搭載したデジタルカメラのことを「ネオ一眼(イチガン)」と読んだりもしますが、まずは特にこれといったこだわりがない人で、リーズナブルに写真を始めたいという方は、このネオ一眼から初めて見るのがいいのかなというのが持論です。

このネオ一眼は価格が安いだけではなく、前述したように高倍率ズームが搭載されている(=めっちゃ遠くを撮れる)ことが多く、特にピッチとの距離が遠いサッカーとの相性は抜群です。

実際に上記で紹介している、『FZ85』というカメラを使用している人に使用許諾を得て、写真をお借りしてきました。

おかず祭り(X ID:@OKAZU_MATSURI)様より写真をお借りしました

観客席からでも選手の顔を撮影できるほどの高倍率は、このネオ一眼の魅力です。

さらにもう一つネオ一眼の素晴らしいところを挙げると、本体がとても軽いことなんです。

かなり遠くまで撮影できるレンズは基本的に重量があることがほとんどで、特にサッカーのような移動が多いスポーツにおいては飛行機の手荷物の重量制限を気にしないといけない、移動の時に荷物が増えた大変などのデメリットがあります。

しかし、サッと鞄に入れてスタジアムに迎える手軽さはネオ一眼特有のメリットだと思います。

そんなネオ一眼にもデメリットはあります。

簡単に言えば、写真のクオリティには上限があるというところです。

先ほど紹介したメリットの中には「安い!遠くまで撮れる!軽い!」と良いこと尽くしのように見えますが、中に搭載されているセンサーが小さいからそうなっていると言い換えることもできます。

カメラというのは内部に光を取り込むセンサーが搭載されており、ざっくり説明するとそのセンサーが大きければ大きいほど光の取り込む量が増えて、綺麗な写真が撮りやすくなるという仕組みになっています。

以下に、アイアール技術者教育研究所の公式サイトの紹介画像を引用させていただきました。

アイアール技術者教育研究所:「3分でわかる技術の超キホン イメージセンサーのサイズを比較して整理!種類と用途、画質との関係は?」より引用

上記の画像を見てみると、センサーのサイズには、「フルサイズ」や「APS-C(エーピーエスシー)サイズ」などの色々な種類があることが分かりますね。

例えば、先ほど紹介をしたFZ85というカメラに搭載されているレンズは、「1/2.3サイズ」という画像で言うと赤色のサイズのセンサーが搭載されています。これは多くのスマートフォンなどにも搭載されているレンズでもありますが、水色の「フルサイズ」などと比較すると大きな差があることが分かります。

このセンサーが小さい分、より遠くを撮影するのに必要なレンズも小さくて済むという仕組みになっていて、結果的に遠くまで撮影できて、安くて、軽いカメラということになっています。

そして、センサーが小さい=暗いところでの撮影にすこぶる弱いと言い換えることもできます。昼間などは日光という最強の光が入ってくるため、小さいサイズのセンサーが搭載されているカメラでもある程度の撮影はできるのですが、ナイター撮影になるとかなり厳しいです。

また、光の入ってくる量が少ないということは、スポーツ撮影において重要である「シャッタースピード」を確保することが難しくなり、ブレた写真が多くなってしまう恐れがあります。

そのため、ネオ一眼から入った人たちの中でステップアップをした人たちが、さらに高いカメラを購入するのです。

また、「具体的にはどんなモデルを購入すればいいの?」という質問に関しては、個人的には先ほど紹介したFZ85がめっちゃコスパ良くていいと思いますが、Googleなどで『ネオ一眼 おすすめ』などと調べて、出てきたものの機種名みたいなのをメルカリとかで調べてそれなりの価格のやつを買ってみるのでいいと思います。

本当はカメラのキタムラやマップカメラといった有名なところで買うのがいいと思うのですが、3万円以下という条件なので、人が良さそうな出品者から購入をすればある程度大丈夫だと思います。

予算5万円以下

上記を読んで、「私はネオ一眼ではなく、ちょっと大きなセンサーの搭載されたカメラが欲しい!」ということであれば、いよいよ始まります。

そして、まず頭に入れておきたいのが、5万円以下では新品でボディ・レンズを揃えることはほぼ無理ので、基本的には中古市場の価格で手にいれる選択肢が基本的な考え方になります。

そして、ちょっと大きなセンサーが搭載されたカメラのことを、一般的に「一眼レフ」と呼びます。またその中にも、ボディの中にミラーと呼ばれる反射装置が付いていないものを「ミラーレス一眼レフ」と呼んだりします。

そんなこと言われても難しいと思うので、めちゃくちゃ簡単に言うと

「一眼レフは古くからある!重い!中古だとめっちゃ安い!」
「ミラーレス一眼レフは比較的新しい!軽い!中古でも高い!」

これぐらいの覚え方でいいと思います。一度口に出して覚えておきましょう。一眼レフとミラーレス一眼レフの違いとかは、調べたらいろいろ出てくると思うので、興味があれば調べてみてください。

そして、5万円以下でカメラを探す場合には、基本的には一眼レフを中古で購入するのが基本ルートです。

ここからは、もう個人的な意見や好みがかなり強くなるので、好き放題に書かせていただきますね。

まず、カメラを選ぶ時には、有名なメーカーでいうと「キャノン」か「ニコン」の二択になります。ミラーレス一眼レフに舞台を移すと「ソニー」「パナソニック」なんかが強かったり、めっちゃ変わってる人は「ペンタックス」を使ってる印象があります(ペンタックスユーザーの皆さん、大変申し訳ございません)。

ただ、基本的には「キャノン」か「ニコン」からスタートするのがベターな選択なのではないかと思っています。なぜかというと中古市場が潤っているからです。リーズナブルにスタートしたなら、まずはここから初めてみるのがおすすめです。

そして、キャノンとニコンの違いですが、あとはフィーリングの違いぐらいだと思います。プロレベルになると変わるのでしょうが、一般的なカメラスタートあたりの場面では「こっちの方がカメラのデザインがカッコいい」といった具合に選んでみてもいいと思います。

ただ、私はNikonユーザーなので、Nikonを例に出して、5万円以下で組めるボディとレンズの組み合わせを紹介させていただきます。

D3200-中古価格2.5万円ほど

Nikon (ニコン) AF-S DX NIKKOR 55-300mm F4.5-5.6G ED VR – 中古価格2.5万円ほど

カメラ好きな人たちにぶん殴られるんじゃないかというほど個人的な意見の紹介方法でヒヤヒヤしておりますが、紹介を続けますね。

D3200というのは2012年頃に発売された10年以上前のカメラです。「10年以上前のカメラで大丈夫?」と思うことはあるかもしれませんが、全然使えます。

内部に搭載されているセンサーは「APS-Cセンサー」が搭載されているので、例えばスマートフォンでSNSに投稿したいぐらいの写真を撮るのであれば十分です。

そして、レンズの方も、55-300mmという範囲が撮影できるものはサッカー観戦の撮影においてギリギリ行けると思います。

例えば、ピッチがとても近い味の素フィールド西が丘においては、上記で紹介しているものとは違うレンズを使用しているものの、座席の最前席から200mmで撮影するとトリミングなしで以下のような写真が撮れます。

木下桃香選手

コーナーキックなどで選手がこちら側に来てくれる時や、選手挨拶の時などにカメラを構えるとこれよりももっと近い距離感で撮影をすることが可能です。

また、330mmほどあれば以下のような距離感で撮影をすることができます。

若干のトリミングあり

条件がやや違うので、完全に参考になる訳ではないですが、距離感のイメージとしては上記のような写真が撮れます。

ただ、5万円というのはボディにもレンズにもお金をあまりかけられないので、本当に最低限中の最低限という感じになってしまいはします。相当昔のボディかつ中古のものを使わなければいけませんしね。

ただし、搭載されているセンサーがネオ一眼よりは大きいですし、これから別のレンズを買い足していく想定だとすると、上記の組み合わせなどからスタートしてみるのも悪い判断ではない気がしていますが、ここらの値段帯で攻めようとするなら、最初はネオ一眼で画面してみるのもまた悪くない判断だとは思います。

予算10万円以下の場合

予算が10万円になると選択肢はちょっと増えますが、どこに重点的にお金をかけるかによって変わってきますが、ここでも新品のセットを購入するにはまだお金が足りない気もしています。

ただ、例えばボディに関しては、予算5万円以下で紹介した2.5万円ほどの中古のボディを購入して、あとの7.5万円を使ってもっと良いレンズを購入するなどの手はあるかなと思います。

例えば、私がこのブログでも紹介した「APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM」というレンズは中古価格7万円以下で購入することができるので、5万円以下で紹介をしたレンズに比べてめちゃくちゃ遠くまで撮影をすることができます。

下手したらピッチの端から端まで撮影できるぐらいの倍率はあるので、下手にレンズキットなどを購入するよりも、こういったレンズにお金をかけてさらに遠くまで撮影できるような環境作りをしてみるのもいいでしょう。

ただし、この辺りのレンズになってくるとめちゃくちゃ重たくなってくるので、移動がかなり不安にはなってくるレベルにはなりますし、上記で紹介しているものはNikon純正のレンズではないので、ピント合わせに若干の遅れが生じていたりといった懸念点もあります。

ただ、もし自分がカメラをスタートさせるとして10万円の予算があるなら、そういった組み合わせからスタートするような気がします。ちなみに10万円を握りしめてヨドバシカメラなどの家電量販店に行くと、レンズかボディどちらかしか買えないようなのが新品価格のものになるので、そこは自分の撮りたいものとの比較になってきます。

予算それ以上の場合

スタートからカメラにめちゃくちゃお金を使えるということであれば、ガンガン行っちゃいましょう。

例えばボディに関しても、上記ではD3200というかなり古い機種を紹介しましたが、移動の際にも軽くて非常に便利なミラーレス一眼のボディを購入したり、フルサイズの一眼レフにしてみたりと幅は広いです。

しかも、レンズに関してもF2.8の明るいレンズを購入することもできますし、さらに純正の超望遠レンズなどを購入するなどの選択肢があります。

そして、10万円以上予算がかけられる人は、普通に家電量販店に行って店員さんがおすすめしてくれるものを買いましょう!

写真の撮り方について

ここまでカメラの選び方についていくつか紹介させていただきましたが、以下の記事に写真の撮り方についてまとめた記事を作っています。

とても余談ですが、この記事は最初にnoteにアップロードしていて、ブログの開設にあたってこの記事を丸ごと移植させると、Googleに「この記事はパクリなんじゃないか?」と言われてサイトの評価をめちゃくちゃに下げられた悲しい記事です。

上記を読めばサッカーの写真の撮り方がちょっとだけでも理解できると思うので、興味があれば読んでみてください。

以上です

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